呼吸をするのと、食べたり飲んだりは同時には出来ません。
もし、食べるときに同時に息を吸い込むと、食べ物が肺に入ってしまい、嚥下性肺炎を引き起こしてしまいます。
嚥下性肺炎とは、食べ物や口の中の細菌類が気管や気管支に入ってしまい、肺が炎症を起こすことを言います。
人間は呼吸と飲食の機能を正常に保つため、鼻やのどの上気道と呼ばれる部分の筋肉が縮んだり緩んだりして調節を行っています。
この筋肉の調整は、中枢神経系の脳神経が行っています。
呼吸は主に横隔膜の収縮によって行われていて、横隔膜が収縮すると、気道内の圧力は外の世界の圧力より低くなるので、空気が流れ込むように気道内に吸い込まれます。
気道内の圧力が外の世界より低いままですと、鼻やのどの上気道は潰れてしまい呼吸が出来なくなってしまいますので、これに対抗するように上気道を広げる筋肉が働いています。
呼吸をするための筋肉と上気道を拡げるための筋肉は、呼吸をスムーズに行うために、お互いのタイミングを計って働いています。
呼吸をするコンマ何秒か前に、上気道を拡げる筋肉が働きだし、準備をします。あらかじめ空気の通り道を作ってから、実際に呼吸が始まるような仕組みが出来ているわけです。
また、鼻で呼吸をするのと口で呼吸をするのとでは、一般的に楽さが違います。
意識をして鼻呼吸と口呼吸をしてみるとよくわかりますが、鼻がつまっていなければ鼻呼吸のほうが楽に出来るはずです。
普段、無意識に呼吸をしているときや睡眠中などは、鼻で呼吸をしていることが多いと思います。
それは、鼻呼吸のほうが口呼吸に比べ気流の抵抗が少なく、穏やかな呼吸が出来るからです。
口呼吸では、舌がある分、空気が通りにくくなっています。
しかし、激しい運動をした直後などたくさんの空気を体内に吸い込もうとしているときは口呼吸になっているはずです。
これは口呼吸のほうが、短時間で強く空気を吸い込めるからだと考えられています。
また、いびきをかいているときのほとんどは、口呼吸になっています。これは、人間の呼吸時に働くセンサーと関係しています。
人間の鼻の粘膜には、呼吸時の気流を感知する受容体を呼ばれるセンサーの働きをする器官があり、呼吸のリズムなどを正常に保つ働きがあります。
口呼吸になるとこの鼻のセンサーが働かないため、呼吸のリズムが乱れていびきや無呼吸などの症状が起こりやすくなるのです。